肩の痛み
Shoulder
肩こり、肩が痛い、上がらないなどでお困りの方に。
主な症状
肩こり・五十肩(肩関節周囲炎)・腱板損傷(断裂)・石灰沈着性腱炎・肩峰下滑液包炎・上腕二頭筋腱長頭炎・インピジメント症候群
肩の痛みは肩こりと肩関節の痛みに大きく分けることができます。下記に掲載の肩の痛みの主な症例ですが、肩こり以外はすべて肩関節の症例です。
肩関節の障害にはたくさんの分類があり、中には原因がはっきりとしていないものもあります。そして腱板断裂など手術が必要なケースもあるので、症状がひどい場合は病院との併用もお勧め致します。
手術をしたくない場合はキネシオテーピングや超音波治療器などを使い対症療法も致しております。
肩こり
『肩こり』と言っても、その原因は人によってさまざまで、「生活習慣」「姿勢」「ケガや病気」によるものが挙げられます。
生活習慣が原因
長時間同じ姿勢を続けたり、精神的ストレスを抱えているなどの条件が加わり、肩の筋肉が緊張して血液の流れが悪くなり疲労物質が溜まっていきます。結果として筋肉がこわばって肩こりを生じます。
姿勢が原因
ストレートネック、猫背、巻き肩(両肩が内側に入っている)など、姿勢が悪い方は、胴体の真上に頭がのっていないため、頭の重さを支えるのに肩が常に緊張状態となり肩がこります。
ケガや病気が原因
頚椎疾患、肩関節の異常、内臓疾患などが原因で肩こりになることがあります。なかには深刻な病気の症状として現れるケースもあるので注意が必要です。
●首の骨が原因の肩こり
頚椎症や椎間板ヘルニアなどの首の病気の症状として、肩こり痛が現れていることがあります。
詳しくは部位別の「頭・首の痛み」をご覧下さい。
●肩関節の異常が原因の肩こり
肩関節に何らかの異常があって肩こり痛が生じる場合があります。詳しくは下記の肩関節の症例をご覧下さい。
●内臓疾患が原因の肩こり
内臓疾患が原因で起きる肩こりの場合、肩以外の部位にも痛みや違和感などの症状が出ます。例えば「脳動脈瘤」であれば、頭痛やめまい・吐き気などの症状。「狭心症」や「心筋梗塞」の場合には、左胸の他、左肩や左腕、胸背部にも強い痛みを伴うことがあります。他に「糖尿病」「高血圧」「胆石症」などで肩こりの症状を伴う場合もあります。
病気が原因と思われる場合は、まずは医療機関での診察を第一に考えて下さい。
当院では肩こりの経緯や症状などを詳しく聞き、適切な施術し日常生活でのアドバイスをさせて頂きます。
肩関節のしくみ
五十肩(肩関節周囲炎)
40~50歳くらいに好発する原因不明の肩関節は、昔から俗称で四十肩、五十肩と呼ばれています。正式名称は肩関節周囲炎です。
五十肩は段々と痛みの理由が解明し、さまざまな病名が付くようになってきました。例を挙げると、腱板損傷、石灰沈着性腱炎、肩峰下滑液包炎、上腕二頭筋腱長頭炎、インピジメント症候群などがあります。
今日ではこれらの疾患を除外した残りの疾患郡を五十肩と呼んでいます。
大きな原因は加齢によるものとされ、完全には明らかにされていませんが、関節滑膜や筋肉、靭帯、腱などの変性や血液循環の悪化だといわれています。
石灰沈着性腱炎
石灰沈着性腱板炎とは、腱板にカルシウムが沈着することで、急に炎症が生じ肩周囲の激痛が起きます。石灰物が沈着することで滑液包などに炎症を起こし、肩の動きを伴う動作時に痛みが生じます。
石灰が肩に溜まる原因は未だに解明されておりません。
石灰沈着性腱板炎は通常、治療をせずとも、石灰の結晶が消えていくと自然に治っていきます。中には石灰の結晶が消えていなくても、痛みが緩和されていき、石灰が残るという場合もあり、手術で摘出することもあります。
肩峰下滑液包炎
肩甲骨の肩峰と言われる部位の下に棘上筋の腱板があり、そこを保護するために肩峰と腱板の間に「肩峰下滑液包」と呼ばれる滑液の入った袋があります。
腕を挙上する際、肩関節の間は狭くなり、その間に存在する棘上筋と肩峰下滑液包は圧迫を受けます。肩に無理な力が加わったり、使いすぎが原因となって、肩と三角筋の間の滑液包に炎症を引き起こします。また肩峰下滑液包炎は腱板炎、上腕二頭筋炎に付随して起きることもあります。
スポーツをされている方では、野球の投球動作、テニスのサーブ、バレーのアタックなどオーバーハンドスポーツをされるアスリートに多くみられます。
上腕二頭筋腱長頭炎
上腕二頭筋とは力こぶの筋肉です。名前のとおり短頭と長頭と言われる二つの筋肉でできております。その中の長い筋肉(長頭)の腱の炎症です。
長頭は結節間溝と呼ばれる上腕骨の溝の間を通っていますが、結節間溝で摩擦を受け、炎症が起こる事で痛みが出てきます。
肩を挙上する、腕を後ろに回すなどの動作や、重い荷物を持った時などに肩の前側に痛みが現れます。
腱板損傷(断裂)
腱板とは肩の筋肉のうち、肩甲下筋(けんこうかきん)棘上筋(きょくじょうきん)棘下筋(きょっかきん)小円筋(しょうえんきん)という4つの筋肉の腱が集まって腱板と言われます。
腱板損傷の原因としては転倒や落下、重たいものを持ったりと急激な肩への負荷で損傷してしまう外傷性のものや、加齢とともに徐々に腱板がすり減り切れる変性によるものがあります。
五十肩と間違われやすいですが、五十肩は別名で凍結肩と言われ凍結したように固まって動かせなくなります。
それに対して腱板断裂の患者さんは痛みがあっても他動的には動かしやすい傾向にあります。
腱板が完全に断裂した場合は自然治癒しないので手術が必要となります。
当院では腱板断裂の疑いがある場合はMRI検査をお勧めしております。
インピジメント症候群
インピンジメントとは『衝突』を意味します。肩を挙げた際や捻った時に、上腕骨の骨頭と肩甲骨の肩峰と言われる部位が衝突します。
この現象がインピジメント症候群といわれる症状であり病名ではありません。これを繰り返すことによって腱板損傷や肩峰下滑液包炎に発展します。進行すれば肩峰下に骨の棘ができたりして痛みがなかなかとれなくなることもあります。
この症状の場合、早めの施術がお勧めです。
体のゆがみが原因で肩回りの筋肉のバランスが崩れ、肩関節の位置が悪い場所にあれば常に衝突する可能性があります。